2023年2月1日の順位戦A級8回戦、☗永瀬拓矢王座vs☖藤井聡太竜王の対局の評価値をお届けします。
- 永瀬拓矢王座
- 藤井聡太竜王
- 2023年2月1日(水)
- 6時間
- 名古屋将棋対局場(愛知県名古屋市)
評価値は「水匠5」を使用しており、1手5秒設定で解析しています。
対局開始後、更新です。
【見どころ】先手番22連勝中の藤井聡太竜王は後手番~永瀬王座に秘策はあるか
順位戦はあらかじめ先後が決まっているため、永瀬王座は藤井聡太竜王との対局を意識して対策を練っているはずです。藤井聡太竜王は先手番で22連勝中と先手で圧倒的な強さ発揮しています。永瀬王座としては、後手番の対局でぜひ勝ち星を挙げたいところでしょう。
ただ先後が分かっているのは藤井聡太竜王も同条件ですから、かなり熱い対局が見られるのではないかと期待が高まります。
AI評価値の推移
評価値の推移は以下の通りです。
尚対局は定刻の10時より開始しました。
11時頃 【互角】 研究の範囲内でしょう 35手目までサクサク進みました
34手目で藤井竜王が若干変化しましたが、永瀬王座は構わずほぼノータイムで応手。
その後、藤井竜王は少考しています。
12時 昼食休憩【互角】藤井竜王は38手目に約1時間使用 評価値-60
藤井竜王の36手目に対して、永瀬王座はまたもやノータイムで応手しました。
現在38手目の局面。藤井竜王は1時間考えてそのまま昼食休憩に入りました。
永瀬王座の研究の範囲内と思われます。評価値は-60で互角です。
- ☗永瀬拓矢王座 約5時間57分
- ☖藤井聡太竜王 約4時間23分
15時頃 【先手有利 +316】勝負手の応酬?藤井竜王の玉は大丈夫なのか?
私には勝負手の応酬に見えますが、棋士の目にはどう映るのでしょうか。
AI的には先手有利と出ています。しかし勝負をしているのは人間です。
藤井竜王の玉は大丈夫なのか、永瀬王座は飛車を渡して勝負に出たように見えます。
この記事を更新している現在(15時22分)、永瀬王座は20分を超す少考です。手順の確認をしているのでしょうか……。
- ☗永瀬拓矢王座 約5時間17分
- ☖藤井聡太竜王 約2時間53分
17時頃 【先手有利 】攻め合い?誤算は藤井竜王か、永瀬王座か
藤井竜王、永瀬王座ともに、と金を作った攻め合いに出ました。
拳と拳のぶつかり合いのような将棋です。
対局者には誤算があるのでしょうか。一方は「計算通り」なのでしょうか。熱い戦いに見えます。
- ☗永瀬拓矢王座 約3時間30分
- ☖藤井聡太竜王 約2時間46分
永瀬王座は「藤井曲線」を意識?
藤井曲線とは、藤井竜王の勝ち対局で見られるわずかな有利を着実に広げていく評価値の推移です。
一度藤井竜王有利に傾いた評価値の推移(曲線)はなかなか相手側に傾きません。
そしてわずかなリードに見えた評価値推移は、いつの間にか大きな差となってしまいます。
藤井曲線のことを考えると、永瀬王座は序盤の研究や変化、先手の利を生かしてリードを許さない状況のまま攻め合いに出て押し切ることを考えていても不思議ではないですね。
63手目 19時40分頃【互角 +230】紙一重の攻め合いが続いています
素人ながら、盤面を見ていてヒヤヒヤします。
まさに紙一重の戦いにしか見えません。
この状況には、永瀬王座が引き込んだのか、藤井竜王が引き込んだのか……。
目が離せない対局と棋譜、またもや素晴らしいお二人が創っています。
永瀬王座の連続長考で、夕方には時間差がなくなりました。
目が離せません!!!!!!
- ☗永瀬拓矢王座 約2時間10分
- ☖藤井聡太竜王 約2時間3分
129手 0時50分頃 永瀬王座勝利
評価値の上下はあったものの、夕食休憩後から永瀬王座が有利を拡大し勝利しました。
藤井竜王、永瀬王座、おつかれさまでした。熱戦をありがとうございました。